公認会計士奥村佳史事務所
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法人税の税理士事務所[日本全国対応]
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商法に定められる繰延資産

新しく開業する場合には、開業準備のための支出が発生します。例えば、出店調査費や広告宣伝費などが挙げられます。
これらの支出は、当然に支出時の費用とするという考え方もあるでしょう。しかし、支出した開業費は、開業後の毎年の収益を得るために投下したものです。開業後の毎年の収益に対応させて、決算書に計上したいという考え方もあるでしょう。
ここで、支出した費用を、将来の各事業年度に配分するためには、支出した時点でいったん資産として貸借対照表に計上することが必要となります。
ところが、貸借対照表の資産の部に、資産として無価値なものを計上することを、商法は認めたがりません。なぜなら、商法はできるだけ保守的な経理処理をして、配当可能利益を少なく見積もり、株主への配当を制限し、会社債権者の利益を保護しようとするためです。
このため商法は、繰延資産を8種類に限定しています。この8種類以外は、繰延資産として貸借対照表に資産計上することは認められません。
しかも、資産計上された繰延資産は、一定の期間内に均等額以上償却することが必要です。均等額以上というのは、つまり償却費をたくさん計上しようとする場合には、ドンドン償却してかまわないということです。
 
商法上の繰延資産
1.創立費・・・5年以内毎期均等額以上償却
2.開業費・・・5年以内毎期均等額以上償却
3.試験研究費・・・5年以内毎期均等額以上償却
4.開発費・・・5年以内毎期均等額以上償却
5.新株発行費・・・3年以内毎期均等額以上償却
6.社債発行費・・・3年以内(償還期限内)毎期均等額以上償却
7.社債発行差金・・・償還期限内毎期均等額以上償却
8.建設利息・・・年6%を超える配当をするごとに超過額と同額以上償却

法人税法に定められる繰延資産

法人税法は、できるだけ損金の計上を遅くしようとする傾向があります。繰延資産についても、その考え方が貫かれています。将来の数年間にわたって効果が現れる支出であれば、各事業年度に配分して損金を計上するべきだということになります。
そのため、繰延資産の計上をできるだけ限定しようとする商法とは考え方が正反対です。法人税法上の繰延資産は、商法上のそれよりも範囲が広く定義されています。
商法で認められている繰延資産については、税務上も早期の償却が認められています。会社が支出した時点で全額を損金経理すれば、全額を損金算入できます。また、毎期均等償却すれば、損金経理した償却費が損金算入されます。均等償却していて、ある事業年度に残り全額を償却するのであれば、税務上もその処理が認められます。
ただし、社債発行差金は実質的に利息の性格があるため、このような任意償却は認められず、規則的に償却することが必要とされています。
一方、商法上の繰延資産ではなく、税務上だけ繰延資産とされる項目については、償却費の損金算入にも厳しい制限があります。
たとえば、税務上固有の繰延資産としては、建物を借りる際の礼金が典型例として挙げられます。
これについては、5年間(賃借期間が5年未満の時はその賃借期間の年数)で償却しなければなりません。会社の任意で償却することは認められないのです。
 
税務上の繰延資産
自己が便益を受ける公共的施設又は共同的施設の設置又は改良のために支出する費用商店街の共同のアーケードの負担金など
資産を賃借し又は使用するために支出する権利金、立ちのき料その他の費用建物を賃借する場合の礼金など
役務の提供を受けるために支出する権利金その他の費用ノーハウの設定契約に際して支出する一時金・頭金など
製品等の広告宣伝の用に供する資産を贈与したことにより生ずる費用特約店などに自社製品の広告のために贈与した看板など
上記以外に、自己が便益を受けるために支出する費用出版権設定の対価、ゲレンデ整地費用など

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